出産前との大きな違いは「時間の制約」
営業として、主にコアの製品である「Polisys」の提案、販売を担当しています。
出産する前と後で、大きな違いを感じているのは「時間の制約」です。出産前は定時後でも、上司の承認が得られれば、残業するなどして、キリの良いところまで作業を進めるなどができました。出産後は、遅くとも保育園の閉園時間までに迎えに行かなくてはいけませんので、途中でも作業をストップして帰宅するようにしています。
既存システムの品質や機能を損なわないよう、スケジュール通りに作業を進めることを心掛けています。
私は製造業のお客様向けのシステム開発を担当しています。具体的には、既存システムを新しいバージョンに作り直す仕事です。既存システムの品質や機能を損なわないようにすることや、スケジュール通りに作業を進めることを心掛けて業務に取り組んでいます。実は開発の業務は、出産後に復帰してから本格的に取り組むようになったんですよ。
子供の熱が上がったり、下がったりの繰り返しを経験したことも。
長男が2歳くらいまでは、よく熱を出して、度々仕事を休みました。出産して初めて知りましたが、子供の熱って、一晩ではなかなか下がらないんですね。特に育休復帰後3カ月は、3日間熱で園をお休みし、下がったからと登園させても、3日でまた発熱しお休み・・・というのを、繰り返しました。
現在は、子供もあまり病気にならなくなったので、両立で苦労していることは、やはり時間の使い方です。
短時間勤務の制度を利用して勤務しながら、時間の使い方を工夫して仕事と家庭をやりくりしています。
短時間勤務の制度を利用して勤務していますが、保育所の保育時間は18時までなので、18時までに必ず迎えに行かねばならず、残業ができません。しかし、担当業務にも納期がありますので、納期内に品質も落とさず作業を完了することに苦労しています。
また、子どもの体調不良で予測のできないお休みを取らなければならないこともあり、そういった場合の業務調整が苦労している点です。
両親や周りを頼ることを覚えてからは気持ちも仕事も落ち着いてきました。
最初は「育児は私がしっかりしなくちゃ」という思いもあり、無理をしていた部分も正直ありました。ですが、会社の先輩が「みんな、ほかの家族や親に手伝ってもらってるよ」というアドバイスをくれたので、周囲を頼れるようになりました。特に子どもが病気にかかった際は主人や両親を頼ることにしました。今、自分が働けているのは、この頃に、当時の上司の理解と家族の助けがあったからだと思っています。
現在の工夫としては、効率よく仕事を終わらせるために、後回しにせず、できることはその日のうちに終わらせるように心掛けています。
前倒しで作業するように心がけ、進捗状況や資料などの情報を共有できるようにしています。
急にお休みしても困らないように、私も前倒しで作業するように心がけています。
また、子どもの体調次第でお休みが長期になってしまう可能性もあるので、自分の仕事は周囲の皆さんにも確認してもらえるよう、共有の場所に保管するようにして、進捗状況や資料などの情報を共有できるようにしています。
「短時間勤務社員制度」を活用して7時間勤務
2011年から2016年までは短時間勤務制度を利用し、2018年から新規に導入された「短時間勤務社員制度」を利用しています。
定時である18時まで勤務すると、こども園の閉園時間の19時にはどうしても間に合わないこともあり、現在は短時間勤務社員制度を選択しています。この制度を利用することで余裕をもってお迎えにも行けますし、子どもとかかわる時間も大切にできています。
また、子どもが病気になった際は「子の看護休暇」を利用しています。 どちらの制度も、働くママとしては大変助けられている制度です。
子どもがまだ小さく体調を崩しやすいので、看護休暇はありがたいです。
短時間勤務制度を利用しています。現在は9時から16時の6時間で勤務をしており、余裕をもってお迎えに行くことができています。短時間勤務制度は、子どもが3歳になるまで利用することができるのですが、その先については、状況に応じてSさんのように短時間勤務社員制度を利用することも視野に入れています。
私も子の看護休暇は活用しています。子どもがまだ小さく体調を崩しやすいので、有給休暇だけでは足りない場合もあります。なので看護休暇はとてもありがたいです。
それから「制度」とは違いますが、勤務先については復帰後配慮してもらいました。出産前は片道2時間かかるお客様先で勤務していたのですが、出産後は子ども送り迎えを考慮して、社内での作業に変更してもらいました。
育児&仕事をしていて良かったことは、それぞれにメリハリを付けられること
育児&仕事をしていて良かったことは、それぞれにメリハリを付けられることだと思います。
育児をしている間は仕事のことは頭から離れますし、仕事をしている間は、育児から離れられます。
家で子供の反抗期にどれだけイライラしても、仕事で頭を切り替えた状態で帰宅するため、また新鮮な気持ちで子供と向き合えます。逆に仕事でうまくいかないことがあっても、家ではその気持ちから離れることができるため、必要以上に引きずらなくてすむことが、私にとっては良いストレス発散になっていると思います。「両立」は自分に合っているのかもしれませんね。
大事にしていることは、主人と協力して、できるだけ子供の園・学校行事には参加するようすることです。
子連れOKな会社行事が多く、会社の方にも子どもをかわいがってもらえるのが嬉しい
子連れOKな会社行事が多く、会社の方にも子どもをかわいがってもらえるのが嬉しいです(笑)
子どもがいるということで、他の人より仕事に充てられる時間が現時点では少ないですが、ありがたいことに上司・同僚にフォローしてもらいつつ仕事ができています。このような環境は決して当たり前ではないということ、それに対する感謝の気持ちを忘れることなく、謙虚に仕事に取り組むことを大切にしています。
先の話になりますが、子どもが小学生になったらプログラミングの授業が必修になっているので、一緒にできることも楽しみの一つです。
仕事を通じて、人間として、母親として成長していきたい
ここまでキャリアを積んできたので、この先も働き続けていきたいと思っています。
現在、営業職に携わっていますが、営業はコミュニケーションはもちろん、幅広い分野の知識と顧客の業務に対する理解が必要になる職種です。今は目の前の課題をこなすことで精一杯ですが、今後も幅広く興味関心を持ち、仕事を通じて、人間としても、母親としても成長していきたいと考えています。
これから子育てしながら働く後輩たちのロールモデルになれれば
これから子育てしながら働く後輩たちのロールモデルになれれば、と考えています。
私自身は幸い、育休を取得し復職されている先輩社員が多くいる環境だったため、育休から復職までが非常にスムーズでした。ですが、IT業界はそもそも女性社員が少ない業界ですし、育児しながら開発業務に携わってる女性社員はなおさら少ないのが現状です。私自身が開発業務と子育ての両立を実現し、後輩たちの道しるべになっていきたいと考えています。
ゆくゆくは要件定義から納品までの一連の流れに対応できるSE、そしてマネジメントをする立場を目指していきます。